体を鍛えている人は飲み会の次の日で二日酔いの状態でも筋トレをしなければ!と無理をしてでも体を動かそうとしますよね。
1日でもさぼってしまうと筋肉が衰えてしまうと思って無理やりにでも普段通りの生活をしようとしていませんか?
でもそれ!せっかくの筋トレの効果をムダにしているかもしれません。
二日酔いで筋トレをすると筋肉がなくなるといううわさが流れていますが、アルコールのせいで本当にそんなことが起こるのでしょうか?
日頃の努力でしっかりついた筋肉をムダにしてしまわないためにも、二日酔いの時の筋トレで何が起こるか知っておくことをおすすめします!
二日酔いの時の体の状態は?
お酒をたくさん飲んだ次の日に目が覚めると不快な症状があるのが二日酔いですよね。どんな症状があるかは人によって様々です。
吐き気・頭痛・胃痛・倦怠感・発熱・体の痛み・震え・下痢など
お酒を飲んでいる時は楽しいのに、二日酔いになると悲惨ですよね。
二日酔いとはそもそもアルコールを代謝すると発生するアセトアルデヒドという有害物質がたまることで起こる体の拒絶反応です。
他にも色々な説がありますが、詳しいことはまだ解明されていません。
・ 脱水や低血糖など
・ 炎症反応
・ アセトアルデヒドの蓄積
・ 胃腸障害
・ お酒に含まれている不純物によるもの
・ メタノールによるもの
すべてひっくるめて二日酔いという気がしますね。
アルコールも体に害があるものと言えます。
それを大量に摂取すると体が拒絶するのも当たり前です!
二日酔いは自分の飲める限度を超えてお酒を飲んでしまった時に、体が過剰なアルコールに対して反応している状態だということです。
二日酔いで筋トレをする時の障害
詳しいことが解明できるように多くの研究が行われている二日酔い。
そんな二日酔いの状態で筋トレをすることで、欲しい効果を出せない障害となっていることが現在は3つ分かっています。
① テストステロンの減少
筋トレをしている人なら知っていると思いますが、筋肉を増やすためには男性ホルモンである
「テストステロン」がとても重要です。
筋肉を生成する役割を担っているホルモンです。
でもお酒をたくさん飲んで二日酔いの状態では、テストステロンの分泌が抑え込まれてしまっているので筋肉を増やすのを妨げてしまうのです。
二日酔いでテストステロンが減っただけで筋肉がなくなることはありませんが、筋トレや運動をしたとしても効率よく筋肉を増強することは難しくなります。
② たんぱく質の合成を阻害
アルコールは肝臓で分解されアセトアルデヒドとなりますが、大量にお酒を飲むと肝臓はフル稼働していることになりますよね。
筋肉をつけるため・運動効率をあげるためにバランスのいい食事をとっていても、アルコールの代謝で忙しい肝臓はたんぱく質など大切な栄養素にまで手がまわりません。
特にたんぱく質は筋トレや運動をすることで筋肉が作られるのをサポートする成分でとても重要です。
二日酔いの状態というよりも、筋トレや運動をしたあとにアルコールを飲んでしまうと筋肉の修復がうまくできない可能性があります。
③ ストレスホルモンの分泌量が増える
ストレスホルモンと呼ばれている「コルチゾール」は、通常は心や体がストレスを感じたときに分泌されるホルモンです。
でもお酒をたくさん飲んでしまうと分泌量が増えてしまいます。
ストレスホルモンは筋肉を分解する働きがあるので、二日酔いの状態やお酒を飲んだ後の筋トレや運動では効果が出にくい・出ない可能性があります。
③のストレスホルモンには他にも怖いリスクがあるんですよ!
・ 体幹の周辺に脂肪が過剰についてしまう
・ 顔がパンパンに膨らんで丸くなる
・ 筋肉が衰え力が出なくなる
・ 皮膚が薄くなりあざができやすい
・ 疲れやすくなる
コルチゾールによってクッシング症候群を発症した場合は、手術や放射線治療によって症状を抑えます。
1回お酒を飲みすぎて二日酔いになったくらいで発症するリスクは低いですが、ひどい二日酔いになるほどの過剰飲酒を繰り返しているとリスクは高くなります。
このようにテストステロンの減少・たんぱく質の合成を阻害・ストレスホルモンの分泌増加などが起こるので、二日酔いやお酒を飲む前後の筋トレや運動は筋肉がなくなると言われているのです。
脱水症状になりやすい?二日酔いで筋トレは危ない
筋肉が減ってしまったり筋トレの効果がムダになる以外にも、二日酔いでの筋トレには脱水症状になりやすいというリスクもあります。
お酒は1ml飲むごとに尿の量が8ml増えます。
水分補給をしながらお酒を飲んでいたなら別ですが、一般的に脱水症状になりやすい状態になっています。
・ 疲労感を感じやすくなる
・ パフォーマンスの低下
などが起こるので筋肉の痙攣や痛めてしまう原因となります。
さらに二日酔いで脱水状態になっている体は、筋トレで汗となって水分がさらに減ってしまうのを防ごうと働きます。
一生懸命筋トレをしても汗の量を減らそうと体が働くので、腎臓へかかる負荷はかなり大きくなり体内の水分量がより減ってしまう可能性があります。
二日酔い+脱水症状が起こっている体で筋トレをしても、筋肉への刺激や脂肪燃焼率は下がっているので効果が出にくくなっているのです。
最近日本の夏はとても暑く、熱中症や脱水症状で亡くなる人もいますよね!
それだけ脱水とは怖いものです。
二日酔いくらいと甘く考えるのは危ないです!
筋肉痛が二日酔いの時にあるのはなぜ?
二日酔いの時に背中や腰に筋肉痛のような痛みを感じる人もいます。
この症状は「急性アルコール筋症」という男性に多い症状ですが、一般的な二日酔いよりもアルコール中毒の人に起こりやすい症状です。
病名があると怖いと感じますが、急性アルコール筋症は症状は筋肉痛のみ!
特別な治療を受けなくても自然治癒するケースがほとんどです。
ただ急性アルコール筋症は筋繊維が破壊されている状態です!
二日酔いで筋肉痛があるけど筋トレはサボらないと頑張ってしまうと、筋肉は傷つくばかりです。
残念なことに急性アルコール筋症で傷ついてしまった筋肉は、筋トレで傷つくのとはちがい劇的に回復することはありません。
自分は大丈夫だと二日酔いだろうが、急性アルコール筋症だろうが無理して筋トレを続けていると慢性のアルコール筋症につながるリスクがあります!
急性アルコール筋症についてまとめると、
・ ジムで追い込んだ翌日のような痛みがある
・ 筋力低下や筋繊維の部分的な壊死が起こることもある
・ 傷ついた筋肉の劇的な回復はできない
・ 放置すると慢性に移行する可能性がある
筋力の低下は今までのアルコール摂取量と比例すると言われているので、二日酔いになるまで飲んだり、毎日晩酌をする人は注意が必要です。筋トレで体を鍛えるならお酒をやめるか、量を減らす方がいいでしょう。
二日酔いにならず筋トレもできるお酒の飲み方
お酒には醸造酒と蒸留酒があります。
醸造酒 : 日本酒・ビール・ワインなど
コンジナーと呼ばれる不純物が多く含まれているので二日酔いになりやすく、安いお酒ほど酔いやすい。
蒸留酒 : 焼酎・ウイスキー・ブランデー・ラム・ジンなど
メタノールを含んでいる蒸留酒とエタノールだけの蒸留酒がある。エタノールだけの蒸留酒の方が酔いにくい。
二日酔いになるリスクを下げ、筋トレをさぼらないようにするにはエタノールだけの蒸留酒を飲むのがおすすめです。
二日酔いになりにくいと言われているのは
・ウォッカ
・ジン
・ホワイトラム
・泡盛
などのエタノールだけの蒸留酒です。
ただお酒を見ても分かるように、ウォッカやジン・泡盛などハイペースで大量に飲むと当然酔ってしまいます。
二日酔いを避けるにはチェイサーや和らぎ水を活用しましょう!
アルコールから胃を守り一旦口の中をリセットする意味で飲まれる水などのこと。
飲みすぎによる脱水も防ぐこともできるのでお酒の合間に飲まれている。
飲むときにチェイサーや和らぎ水を飲めば、体内のアルコール濃度を下げることができるので深酔いや二日酔いのリスクを軽減することができるのです。
口の中がリセットされることで食事もおいしく味わうこともできるし、体への負担も軽くすることができるので一石二鳥です!
筋トレとお酒を両立したいなら、
・ チェイサーや和らぎ水を飲む
・ エタノールだけの蒸留酒を飲む
・ ゆっくりと飲む
・ 空腹の状態でお酒を飲まない
などの対策が有効です。
筋トレとお酒を別で考えることも有効!
筋トレや運動をして体を動かしたあとに飲むお酒は美味しいのは分かります。
でもアルコールの作用を考えると、筋トレとお酒を両立して楽しむのはなかなか難しいものがあるようです。
つらいかもしれませんが、お酒とアルコールは別で考えることも有効です。
◇ 筋トレをする日はお酒を飲まない
◇ 飲み会の日は筋トレはしない
1日でどちらか1つに絞ることで、筋肉の減少や負傷のリスクを回避することができます。
他にも二日酔いで筋トレや運動をすることでケガをしやすくなるリスクも避けることができるんです。
二日酔いの症状がある時に運動をしても、注意散漫になったり集中力が低下したりしてスムーズに体が動かないこともあるはずです。せっかく体を動かしているのにケガをしては意味がなくなってしまいます。
思い切ってお酒は付き合い程度にしてしまうのも有効です。
二日酔いで筋トレができないと悩むくらいなら、お酒と筋トレは切り離して別で考えてみましょう。
お酒と筋トレの両立に対する意見
Twitterで筋トレをしている人のお酒の飲み方を見てみました。
お酒を飲んだら筋トレは休もう
— Sairow (@BlogTrainees01) August 5, 2019
平日晩飯200円継続!この真夏にお酒を欲さなくなった、酒を飲むと疲れる、、休み前の酒のために頑張るんや〜
そして筋トレに酒は大敵!平日は筋トレ!のんびり!たまに勉強がサイコーに成長できるん♪— kokkaman(ストイック生活の記録) (@Kokkamanameba) August 6, 2019
筋トレとお酒を同じ日に合わせない飲み方をしている人です。
二日酔いの心配もありませんね。
平日は筋トレ、土日はお酒OKという飲み方が多かったです。
ちょっとお酒を飲んだので酔いをさましたあとに帰宅したら身体が自動的に筋トレを始めてしまった どうなってるんだ・・・
— たなかです (@aaaaaatanaka) June 10, 2019
お酒も筋トレも両方する派の人のツイートです。
どちらかというとガッツリ筋トレをしている人には、両立している人はほぼいませんでした。
体の引き締めや健康維持のために筋トレをしている人は、両立しながらでもいいかもしれません。
ただムキムキにしたいなら別の日がおすすめですよ!
もちろんどちらにしても二日酔いの状態で筋トレをするのは筋肉のためにもやめておいた方がいいでしょう。
二日酔いで筋トレはあまりおすすめできない
色々な情報から考えた結果、二日酔いになってしまったら筋トレはお休みするのがおすすめだということです。
無理に筋トレをしても二日酔いが悪化したり、筋肉を減らしてしまう・傷つけてしまう原因になってしまいます。
ケガをしたり脱水症状になりやすい状態でもあるので、安全のため・体の健康のためにもおすすめはできません。
どうしても両立させたい時は、二日酔いにならないように飲むお酒・飲むスピード・飲み方に気を付けて飲みましょう。
ジムに通っているならトレーナーさんに相談するのもひとつの方法です。
お酒は百薬の長と言われていても、筋トレもできないくらいの二日酔いになるほど飲んでは体に悪いのでほどほどにしておきましょうね。
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