
お酒を飲んで楽しい時間が過ぎた翌朝、飲みすぎて辛い二日酔いになってしまった時はどうしていますか?
ウコンドリンクやブドウ糖を摂るなどの対策が有名ですが、吐き気がして食欲もなく食べ物や飲み物は受け付けないケースもあると思います。
そんな時は頭痛や吐き気・倦怠感などの辛い二日酔いの症状を楽にする対処法がおすすめです。
自宅で自分でできるのですぐに実践することができますよ!
また、自分で対処できないほど二日酔いの症状がひどく病院を受診する時の診察内容や治療法・料金までを詳しく調べてみました。
二日酔いは解毒のオーバードーズ状態で起こる
そもそも二日酔いはお酒をたくさん飲んで代謝できる量を超えてアルコールを体内に入れてしまい「解毒のオーバードーズ」を起こしている状態で起こります。
このようにアルコールが代謝され発生したアセトアルデヒドがたまっていくことで、体が毒物に反応して免疫反応を起こすのが二日酔いです。
症状は人によって様々です。色々な症状が一気に出ることも当たり前に起こります。
二日酔いで起こる症状
発熱・体のほてり・脱水症状など
二日酔い対策として1番いいのは体をゆっくり休めることですが、仕事に行かなければいけない人もいますよね!
食事をしたり、飲み物を飲むのさえ辛いレベルの二日酔いの症状があるなら無理はしない方がいいですがどうしても休めない時の対処法をご紹介します。
まず前提として「水分補給」は必要なので、冷たすぎない水をゆっくりでもいいので飲むようにしましょう。飲み物が普通に飲めるならスポーツドリンクやOS1などの経口補水液がおすすめです。
アルコールの利尿作用で体内の水分量が減ったことで、水分不足・脱水症状からの二日酔いの症状に対応することができます。
二日酔いで下痢の症状がある時は悪化させることがあるので、柑橘系の素材が使ってあるポカリスエットは避けましょう。
ツボ押しは即効性が高い二日酔い解消法
ツボを押して刺激を与えると血流やリンパの流れがよくなるのは知っていますよね?
むくみが取れたり、冷えが改善するなどの効果があるので健康のために自分でツボ押しをすることを習慣にしている人も多いです。実は二日酔いの症状にも効果があるツボがあります。まずはツボを押す時の基本から抑えておきましょう。
ツボに当たる面が増えるように人差し指・中指・薬指の3本を使います。
② 部位によって使い分ける
狭い部位や指を3本使うことが難しい部位を押す時は、無理に3本の指を使わずに2本や1本で押しても問題ありません。
少しずつ場所をずらしてツボを押してみましょう。
③ 押して軽く回す
軽く押しながら回すと刺激が加わりやすく効果的です。押している部位の皮膚も一緒に回します。痛みを感じた部位は回さずに押すだけにしておきます。
ツボ押しは午前中に行うと効果が高いと言われています。
また行ってはいけないタイミングもあるので覚えておいてくださいね。
・食事の前後1時間
・お酒を飲んだ直後
・お風呂に入る直前や直後
・ツボに腫れや痛みがある時
二日酔いの朝にお風呂に入る時や、朝食をとる時はツボを押すタイミングに注意して行ってください。
刺激するツボは起こっている二日酔いの症状によって変わります。
◯ 頭痛
・ 懸顱(けんろ):こめかみから指2本分上にあるくぼんでいる部分
片頭痛・頭痛・歯痛・三叉神経痛に効果あり
・ 天 柱(てんちゅう):首の後ろの生え際の太い2本の筋肉の外側のくぼみ
頭痛・眼精疲労・むくみ・冷えなどに効果あり
・ 懸顱(けんろ):こめかみの中央部分
片頭痛・頭痛・歯痛・三叉神経痛に効果あり
酷い二日酔いでズキズキと響いて脈を打っているような頭痛の時は、押して回さずに指で軽く押す程度にするかホットタオルで温めるのも有効です。
◯ 吐き気や嘔吐
・ 内関(ないかん):手首のしわの真ん中から指3本分ひじ側
胃の不快感・吐き気・二日酔いに効果あり
・ だん中・巨闕 (だんちゅう・こけつ):胸部中央・臍の真ん中から指8本分上
精神安定・消化器系の不調に効果あり
・ 中かん(ちゅうかん):臍から指5本分上
むかつき・膨満感・嘔吐などの胃の不快感
吐き気や嘔吐がある時に強く押したり回したりすると症状が悪化することがあるので、軽くなでる程度で刺激するのがおすすめです。
◯ 倦怠感・疲労感
・ 足三里(あしさんり):膝から指4本分下
体力増強・むくみ・胃腸症状など万病に効果があると言われている
・ 照海(しょうかい):くるぶしの内側の高い部分から指1本分下
二日酔いの倦怠感改善効果あり
・ 湧泉(ゆうせん):足の裏の中央より少し上・指を曲げるとへこむ部分
体力向上・気力向上・疲労感・倦怠感に効果あり
足三里は強めに押す、湧泉は転がすように刺激すると効果的です。どのツボも活力がわく効果があります。
◯ 顔や足のむくみ
・ 天容(てんよう):首筋から胸の中央に向かう筋肉と下あごの骨の間
血流改善・むくみ解消・コリ解消・寝違えた時の症状に効果あり
・ 三陰交(さんいんこう):くるぶしの内側の中央から指4本分上
冷え性・むくみ・生理痛・更年期障害などに効果あり
・ 晴明(せいめい):目頭と鼻の間
中指で押すと目のむくみ解消に効果あり
二日酔いで起こるむくみは水分や老廃物の流れが悪くなっている状態なので、ツボを押して流してあげることが有効な対策です。
ツボ押しは二日酔いの症状を少しでも軽くすることができる即効性が高い対策なのですごくおすすめできます。
ツボを押す時は1つの部位は1回5秒×5回を目安に行ってください。
またツボを押す前に深呼吸をして押しながら吐く呼吸法を意識してみてください。
お風呂やシャワーは入り方によっては対策として使える
高い温度での入浴が二日酔い解消の対策で紹介されていることもありますが、正しくは半分は正解で半分は間違いです。
・ 肝臓の水分が不足してさらに機能が低下する可能性がある
・ 血流が急によくなり症状が悪化する可能性がある
高い温度での入浴というのは間違っている対策なのです!
二日酔いになってしまった時は、状態にあった入浴法で入ることで症状を軽くする効果があることがあります。
② 40℃未満のぬるめのお湯につかる
③ 半身浴でもOK
入浴中は水分補給をしたり、二日酔いに効果があるツボを押すのもおすすめです。
水分をとりながらぬるいお風呂に入ることで臓器が温熱効果で活性化されます。
同時に利尿作用も促進されるので代謝を助けることになりますね。
ただ、吐き気・頭痛がひどい時の入浴は症状が悪化するリスクが高いのでおすすめできません。
軽く口に手をあて腹式呼吸をすると呼吸からアルコールを体外へ排出する効果が高くなりますよ。
シャワーでも問題はありませんが、サウナだけは絶対に避けてください。
二日酔いの状態でサウナに入ると血中のアルコールの濃度が高くなってしまうので年齢に関係なく脳卒中のリスクがあります。
高温なサウナでは心臓にも大きな負担がかかるので、その他のリスクもたくさん潜んでいるので絶対に利用しないようにしてくださいね!
メディカルヨガが二日酔いにも効果的

健康や美容のためにヨガをしている人は多いですが、現在ヨガは医療の現場でも注目されメディカルヨガとして病院や施設で導入されています。
二日酔いに対して効果があると科学的に根拠があるわけではないそうですが、症状の緩和に役立つ効果が期待できるようです。
酷い二日酔いの状態ではメディカルヨガもヨガもなかなかしんどいです。
吐き気や頭痛を我慢しながらまで無理してする必要はないので、軽い症状の改善に役立てましょう。
基本的に二日酔いの症状に効果があるヨガは「ねじり・ひねり」のポーズです。
ツイストのポーズが色々なサイトでおすすめされていますが、二日酔いには辛いと思うので今回はもう1つ負荷が軽いヨガのポーズをご紹介します。
① 両膝を床について膝から下を開いた状態で床に座る(割坐)
② 足首を折ってつま先を真後ろに向ける
③ 両手を直角になるようにお尻の後の床につけ体を支える
④ 太ももの前を伸ばし深い呼吸を10回
⑤ 脚が伸びたと感じたら息を吐きながら状態を後ろへ倒す
⑥ 床に肩をつけて両手を上に伸ばし手は反対の手の肘を持つ
⑦ 呼吸を10回して元の体勢へ
腰が反って骨盤・お腹がぐっと開いている横たわった英雄のポーズでは、腎臓が刺激されたまっている水分や毒素の排出を促進します。
二日酔いでぎゅっと縮んでしまっていた胃・腸が自然と伸び呼吸が軽くなるので、きれいな空気が全身に届きます。
症状が軽い時に簡単なポーズのヨガで対処するのは問題ありませんが、ホットヨガに行くのはおすすめできません。
・ ただでさえ水分が減っているのにさらに減り脱水になる
・ 血流がよくなることで症状が悪化する
・ ポーズによっては嘔吐や腹痛が起こる
のリスクがあり、二日酔い対策には向いていません。
自宅で横たわった英雄のポーズや屍のポーズなどでゆっくりとお腹や骨盤を開き毒素の排出をしやすくしてみてください。
ヨガは軽い二日酔いの人におすすめできる対策です。
二日酔いの症状が重い時は病院を受診する
ツボ押しやヨガは軽い二日酔いの症状には効果が期待できますが、吐き気や頭痛が強い時はそんなことをしている場合ではないですよね!
動くのもつらくて何をしてもどうにもならないこともあると思います。
そんな時は病院を頼るのもひとつの方法です!
ただ二日酔いは病気ではないのでお酒のニオイをプンプンさせて病院へ行ってしまうと、アウェイな感じがすごいです。
診察は「内科・消化器科」ですが、頭痛がする・吐き気がするなどで受診することになるので鎮痛剤や吐き気止めを処方され終了となるケースがほとんどです。
二日酔いにできる治療ってほとんどないんですよね。
ブドウ糖の点滴をしてくれる病院もあるようですが、基本的に二日酔いに効果がある薬はないので脱水症状を防いだりする程度です。
二日酔いがひどく脱水が疑われる時は早めに病院を受診すると安心です。
保険外治療で二日酔いの症状を改善する方法も!
病院を受診すると2~3千円の料金がかかりますが、健康保険が適応されているので3割負担で済んでいます。
でも二日酔い専用に提供されている医療では、保険適応外で自己負担ですが色々な対処法があります。
◇ プラセンタ注射:1回1,400円程度
たんぱく質・糖質・ミネラル・ビタミンなどの栄養素が豊富で、自然治癒力を高める効果が期待できます。
即効性が高いのでお酒を飲む前や飲んだ後にプラセンタ注射をすると、二日酔いの予防や解消効果が期待できます。
美白や美肌効果も期待できる成分なので、色々な面でメリットがあります。
◇ 二日酔い点滴:1回4,000円前後
グルタチオンやグリチルリチンなどを使用した点滴で、肝臓の機能を向上させ二日酔いの予防や改善をします。
有害物質の排出促進をするためにシステインなどが配合されていることもあります。
1回の点滴に1時間30分前後かかるので時間に余裕があるときに受診することをおすすめします。
◇ にんにく注射:600円~3,000円
成分のビタミンB1が注射をするとにんにくのような香りがすること・にんにくを食べた時のように元気が出るという意味を込めてにんにく注射と呼ばれています。
3~5分程度で完了するのに効果に即効性があるので、二日酔いの他にも疲れている時や夏バテなどで注射を希望する人が多いです。
病院によって注射に配合されている成分がちがいますが基本的にビタミン剤がメインとなっています。
二日酔い解消が目的の場合、肝機能を助ける成分をビタミン剤にプラスしてある薬剤を使います。
ビタミンB1 | 炭水化物をエネルギーに変え神経の機能維持を助ける 乳酸の除去やコリ解消にも効果あり |
ビタミンB6 | 皮膚炎や口内炎に効果あり |
ビタミンC | 抗酸化作用・免疫力アップ・風邪予防 シミやそばかすを防ぐなどの美容効果 |
ビタミンB2 | 体内の有害物質を分解・細胞の再生や成長促進 糖質や脂質の代謝の促進・過酸化脂質の抑制 |
強力ネオミノファーゲンC | 肝機能の回復 |
自由診療なので二日酔いになってしまってから注射を打ってもらう人が多いです。
でも自分が二日酔いになりやすいと思っている人や、今日はたくさん飲むという日は飲み会の前に注射を打っておくと二日酔いの予防にもなりますよ。
二日酔いの注射を受ける時の料金の相場は?
ブドウ糖の注射以外のプラセンタ注射やにんにく注射は自由診療になるので、病院によって料金設定がちがいます。
注射料金の他にもカウンセリング代などの費用がかかってくるので、保険診療で診察を受けるよりは高くなります。
料金を比較するために4つの病院の料金をまとめてみました。
初診料 カウンセリング料 |
にんにく注射 | プラセンタ注射 | 二日酔い点滴 | |
A院 | 3,045円 | 2,700円 | 1,080円 | 2,160円 |
B院 | 0円 | 2,160円 | 2,160円 | 10,800円 |
C院 | 0円 | 3,207円 | 1,512円 | 2,203円 |
D院 | 3,240円 | 1,620円 | 1,620円 | 21,600円 |
A院で初回のにんにく注射を受けると「5,745円」ですが、B院で受けると「2,160円」です。
どこで注射を受けるかによって料金は大きく変わってきます。
二日酔いの点滴の料金が高い病院は、プラセンタやにんにく注射の成分なども一緒に点滴に入れてあるからでした。
どの程度の効果が欲しいのか、二日酔いの症状の度合いにもよりますよね!
軽い二日酔い程度であれば安めのにんにく注射やプラセンタ注射でも充分効果が実感できるはずです。
正しい対策で二日酔いを乗り切ろう!
自宅でできる簡単な対策や二日酔いの症状が重い時の解決策をご紹介しました。
ツボ押しや入浴はサッと自分でできるので時間も手間もお金もかかりません。
でも注射や点滴は料金がかかる分、素早い効果が期待できます。
にんにく注射は打った後の数分は呼気からにんにく臭がするため、注射の後すぐに予定が入っている時は注意が必要です。
日本ではまだないようですが、世界では現在「二日酔い専門クリニック」が増えているようです。
現在の日本では美容皮膚科やクリニックでの取り扱いが多いですよ。
二日酔いから早く解放するためには水分をたくさんとること・ゆっくり体を休めることが重要です。
それでも仕事や外せない用事がある時に注射や点滴を試してみるのもひとつの方法です。
普通の病院とはシステムがちがうことがあるので、予め料金や予約の有無を調べてから行くことをおすすめします。
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