飲酒後に顔が赤くなる人とならない人の違いとは？二日酔い対策・飲みすぎた翌日の対処法

一緒にお酒を飲んでいても「少量で顔が真っ赤になってしまう人」と「かなりの量を飲酒しているのに顔色が全然変わらない人」がいます。お酒の強い弱いもありますが、なかには顔が真っ赤になっていてもお酒が強い方もいるのです。

また、飲んでも顔色が変わらないと思っていた人が、気付かないうちに泥酔していることもあります。ここでは、お酒を飲んで顔が赤くなる人とならない人の違いや、顔が赤くなる人が気を付けなければいけない病気について解説していきます。二日酔いの対策として、ぜひお役立てください。

飲酒をすると体内に入ったアルコールを分解しようと、肝臓のアルコール脱水素酵素によって「アセトアルデヒド」が分解されます。アセトアルデヒドは、その後「アセトアルデヒド脱水素酵素」の力によって酢酸に変わり、肝臓から対外へと排出されるのです。

このアセトアルデヒド脱水素酵素が活性型（NN型）の人は、肝臓でアルコールが分解されやすいです。体外に早く輩出されるため、いくら飲酒しても顔が赤くならず酒豪の人が多い傾向があります。

反対に失活型（DD型）の人はアセトアルデヒドが分解されにくいため、体内にアルコールが残りやすいです。少量でも顔が赤くなり、すぐに酔いが回ってしまう人が多くなります。

そして、活性型と失活型の中間にあるのが低活性型（ND型）です。お酒は飲めるけれどもあまり強くなく、飲みはじめは顔色が変わらなくても一定の量を飲酒すると顔が赤くなる人が多くなります。アセトアルデヒド脱水素酵素の活性する能力は、親から受け継ぐ遺伝によるものがほとんどです。また、人種によっても違いがあります。

私たち日本人が属する黄色人種では、活性型は50％くらいです。白人や黒人は、ほぼ100％の人が活性型だといわれています。

飲酒をしてすぐに顔が赤くなる人は、アルコールを摂取したときに肝臓から排出される「アセトアルデヒド」を分解する力が弱いです。

そのため、体内にアルコールが残りやすくなります。二日酔いになりやすいだけなく、飲酒が原因で肝機能が低下して炎症を起こすこともあるのです。またアセトアルデヒドは、発がん性のある有害な物質であるといわれています。

「食道がん」や「胃がん」「乳がん」「肝臓がん」などのがん細胞を誘発する恐れがあるのです。なかでも食道がんは、アセトアルデヒドが分解されにくく体内に残ってしまう失活型・低活性型の人がなりやすいがんの一つになります。

アセトアルデヒドの影響で顔の毛細血管が拡張し、赤くなる人が「フラッシャー」です。この「フラッシャー」と呼ばれる人が仕事の付き合いなどで飲酒の機会が増えて、ある程度の量を飲めるようになることもあります。

しかし体質的にはアセトアルデヒドを分解する力が弱いため、身体にかなりの負担がかかっているのです。そして飲酒をすると、唾液中のアセトアルデヒドの濃度は血中よりも高くなります。

喉から食道にかけて粘膜がアセトアルデヒドに覆われてしまうため、食道がんを発症しやすくなるのです。そのため自身がフラッシャーだという自覚があり飲酒の習慣がある方は、適量を守ることはもちろん、食道がんの定期検診を受けるように心がけましょう。

アセトアルテヒド脱水素酵素が活性型の人は顔が赤くなりにくく、失活型の人はすぐに赤くなってしまいます。また低活性型の人は、一定量をこえると赤くなる人がほとんどです。

顔がすぐ赤くなる人は、アルコールを摂取したときに肝臓から排出される「アセトアルデヒド」を分解する力が弱いため、二日酔いはもちろん、様々な病気にも対処することが大切です。

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